イギリスのオルタナティブロックの最重要バンドRadioheadの7枚目のフルアルバムを秋の夜長と共に。
制作年/2010/05/26
収録時間/42分45秒
レーベル/_Xurbia_Xendless / Hostess
芸術の秋
さて、外はあれだけ鬱陶しく思った夏の熱気も影を潜め、季節はすっかり秋へと移り変わっていく。
秋と言えば、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋、と様々な秋の過ごし方がある。
まぁ、せっかっく映画と音楽を扱っているのでここはひとつ『芸術の秋』といきましょうか。
秋といえばやはり儚さや切なさを象徴する季節だと感じる。
そんなときにみなさんはどう過ごすのでしょうか。
誰かと過ごす人もいれば一人で過ごす人もいるでしょう。
秋の行楽に出かける方もいれば、秋特有の味覚を堪能する方もいるでしょう。
そこに音楽があれば、なお秋という季節を引き立てることになると思いませんか。
さぁ、前置きが長くなりました。
今回は秋の夜長のお供にRadioheadの『In Rainbows』などいかがでしょうか。
イギリスはオックスフォードで出会った5人によるイギリスきってのオルタナティブロックバンド。(ここではそのとき主流である音楽に対するカウンターミュージックという意味)
とても静かで暗い森の中ぽつぽつと灯りをともすようなトム・ヨークの歌声に、基本はトリプルギター、ベース、ドラムという組み合わせ。
曲によってはシンセサイザーなどを用い、とても実験的で、刺激的で、それでいて不必要な高揚は生まない、なにかオーガニックなマシンのような音楽である。
難解な音楽はほどけていく
全編通して決して明るいとは言えない曲たちではあるが、その中にはどうも柔らかく、そして暖かい空気がふわっと漂ってはまた冷やりとした風が吹き戻ってくる。
複雑かつ正確に歯車を連動させていくようなイントロから始まる「15STEP」も、眠りに落ちる寸前のなんともいえない心地よさを聞かせるような「WEIRD FISHES/ARPEGGI」も、普段は難解に聞こえてしまうような曲たちはこの独特の季節にこそスムーズに聞く者の内側に浸透していく気がする。
ある種驚異的なバンド
しかし、このRadioheadというバンドは本当に自らの音楽の力のみで世界的なバンドにのし上がってきたのではないかと思う。
と言うのも、このバンドには全くといっていい程にゴシップがない。
数多くのバンドが自らの音楽によって大きくなっているのは当然なのだが、ロックスターにはやはり様々なゴシップがつきまとっている。
そんな中メンバーにおいても結成時からかわらずパーマネントであるということは驚異的に思う。
また、トム・ヨークをはじめ、メンバー全員Apple製品が好きであるらしく、トム・ヨークのギターにはiPhoneなどでよく見るリンゴのステッカーが貼られている。
いまや日本でもアーティスティックな職業とは関係なくiPhoneなどで爆発的人気を誇るApple製品。
そんなApple製品は彼らの音を作り上げるためにも必要な武器であるようだ。
しかし彼らもやはりiPhoneをつかっているのでしょうかね。iPhone5もでたばかりですし。
+○○の秋
さて、つらつらと書いてきたこの文章は長い前置きへと戻っていくのですが、せっかくの芸術の秋。どうせならよくばってみてはいかがだろう。
たまには家で温かいご飯の最中にテレビではなく音楽を。
楽しい行楽の帰りには落ち着いた雰囲気の音楽を。
他の○○の秋に芸術を組み合わせてみるもの面白いかもしれませんよ。
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