制作年/2012/11/14
収録時間/26分18秒
レーベル/EMI Music Japan
惜しくも一人レコード大賞とはならなかったが
前回、一人レコード大賞の結果を発表したが、実は大賞と最後まで争ったのは今回紹介する
雅 -MIYAVI- 『SAMURAI SESSIONS vol.1』である。
この雅 -MIYAVI-という人物、そもそもはヴィジュアル系バンドの出身である。
一般的なヴィジュアルバンドに対してのイメージというのはやはりヴィジュアル主体なものであると思う。
しかし、実態としては演奏力、歌唱力申し分ないバンドがほとんどである。
こと雅 -MIYAVI-についても同様であるが、やはり彼の最大の特徴はそのギターの演奏方法だろう。
これが演奏方法の正体だ
スラップ奏法というギターの弦に指を叩きつけるようにして弾く演奏方法なのだが、
基本的にはRED HOT CHILI PEPPERSのフリーを代表するようにベースに用いられる演奏方法である。
一部アフリカンテイストな楽曲についてはそのようなギターの弾き方をするのだが、
なにしろ雅 -MIYAVI-は独学にてその技術を身につけているというのだ。
ただ叩きつけて弾くというだけならそこまで人の耳を惹き付けるものではないのだろうが、
驚くべきはその音のタイトさにあると思う。
逸脱している理由
完全に筆者の主観なのだが、日本人の多くのギタリストにありがちな締りのなさは欠片も感じない。
別にタイトではない音に問題があるわけではない。ギターボーカルであればそのゆるさが歌声と合わさることで
絶妙な間を作り出すことなどいくらでもあると思う。
しかし、そんなことがどうでもいいほどにタイトなのだ。
しかも、今作はその名も『SAMURAI SESSIONS vol.1』
それは今回参加したアーティストと雅 -MIYAVI-による刀と刀のぶつかり合い。
まさに鎬の削りあいなのだ。
様々なアーティストとのつながり
雅 -MIYAVI-自身はスラップ奏法を主体とし、HIFANAのビートと、KREVAのラップと、TAKESHI HOSOMIの歌と…
様々なアーティストと戦っている。
なかでもKREVAやTAKESHI HOSOMIとの楽曲では本当に戦いを聞いているような気分になる。
雅 -MIYAVI-のギターがKREVAを煽れば、それをねじ伏せるかのごとく容赦なく言葉の雨霰が降り注ぐ。
その相乗効果で楽曲の熱量は増していく。またTAKESHI HOSOMIとの楽曲ではお互い頭脳戦が繰り広げられているかのように、無駄な激しさは省き少ないながらも緻密なやりとりで相手を仕留めにいっているようでとてもスリリングな楽曲に仕上がっている。
他にもそれぞれの戦いが収録された『SAMURAI SESSIONS vol.1』
既に次回の戦が待ち遠しくて仕方ないのだが、その前に2月20日に個人名義の新作である
『Ahead Of The Light』が発売されるのでそちらも聞いてみてはどうだろう。
ちなみに初回限定版にはライブDVDがついてくる。
しかし、このペースで新作が発売されるとは恐れ入る。ペースを維持しつつ様々なアーティスト達と次なる新作を世に送り出してほしいと心から願ってしまう。
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